花粉症とは
春だけではない、花粉の飛散
毎年、花粉症の発症は九州では2月下旬、中国から関東南部では3月上旬、関東北部では3月中旬、東北地方では3月下旬頃にピークを迎えます。
しかし炎症を引き起こす花粉はスギだけでなく、ヒノキ、ブタクサなど様々存在し、春だけではなく通年花粉は飛散していると言えます。

しっかりと花粉症の予防策を講じるとともに、早めに治療を開始することで重症化を防ぎ、つらいこのシーズンを乗り切ることができます。
(※)鼻アレルギーの全国疫学調査 2008(1998 年との比較)耳鼻咽喉科医およびその家族を対象として(馬場廣太郎氏 他)
そもそも花粉症とは
花粉症の原因は、私たちの体を守る免疫機能が異物である「花粉」に対して、過剰に体外に排出しようと反応することで引き起こされます。
つまり、花粉症の症状でよくみられる、くしゃみや鼻水は、体内に侵入した異物を体の外に早く排除しようとする生体反応なのです。
花粉症では花粉の刺激によって体内にあるヒスタミンなどの炎症物質が放出し、神経などにあるヒスタミン受容体と結合することによって、くしゃみや鼻水といったアレルギー症状が引き起こされます。
花粉症の症状を知ろう
花粉症になると、上述の通り体内に入ってきた異物である花粉を取り除くため下記の症状が起こります。
花粉症の症状
- くしゃみ
- 鼻水
- 涙目
- 目のかゆみ
- 肌がかゆくなる、赤くなる
- 体がだるい
- 熱っぽい
- ボーっとする
- 喉が痛い
- イライラする
花粉症の症状は実に様々といえます。
花粉症の治療は早めが肝心
花粉の飛散が始まり、1~2週間もの間、花粉を体内に取り込み続けると、のど・鼻の粘膜では炎症が起こります。
症状が重症化してから花粉症の治療を開始したのでは、その重度化した炎症が回復するまでにどうしても時間がかかります。
そこで花粉が飛散する前から治療を始めて症状の進行を防ぐ、いわゆる「早めの花粉症治療」が効果的といわれています。 つまり症状のない(少ない)早い段階から花粉症治療を開始し、重症化を防ぐというものです。

初期療法で期待できること
症状の出現を遅らせること。
飛散量の多い時期の症状を軽くすること。
花粉症の治療
ここでは花粉症治療として主に処方される3つのお薬と、新しい治療法「舌下免疫療法」についてご説明します。
内服薬
花粉の飛散が始まる(症状の出る)前から飲み始めます。
症状が出てから薬を飲み始めるのに比べ、症状が軽く済むことが多いというデータがあります。
とくに鼻みず、くしゃみが強いタイプの人には効果的です。
当院では眠くならず、効果の高い新しい薬もお出ししています。
点鼻薬
花粉症治療の効果が強く、副作用が少ないため、鼻づまりが強い人には、内服薬に加えて点鼻薬を併用します。
点眼薬
花粉症の4大お悩み症状に「目のかゆみ」や「充血」があります。
当院では患者様の目の症状に合わせた点眼薬の処方も行います。
舌下免疫療法
当院では、スギ花粉症に対する舌下免疫療法を行っています。
舌下免疫療法とはアレルギーの原因であるアレルゲンを少量から投与することで、体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を和らげる治療法(減感作療法)の一つです。
毎年、スギ花粉症にお悩みの方はご相談ください。
※舌下免疫療法は、指定認可を受けた医師のみが実施できます。当院院長はこの認可を受けております。
※治療は保険適用です。
花粉症注射薬(ゾレア)
当院では、内服薬、点鼻薬、点眼薬などの既存治療で効果不十分な重症または最重症の方に対して、皮下注射薬「ゾレア」による治療を行っています。
投与可能期間は、スギ花粉飛散時期である2〜5月です。
ひどい花粉症でお悩みの方はご相談ください。
※治療は保険適用です。
※当院で行っている花粉症注射は「ゾレア」のみです。
舌下免疫療法
舌下免疫療法とは
免疫療法とは、アレルギーの原因となる物質の成分を抽出精製し、低濃度から徐々に濃度を上げて、体内に入れていくことにより症状を緩和あるいは治癒させる治療法です。
「減感作療法」あるいは「脱感作療法」とも言われています。
舌下免疫療法のメリット
スギ花粉に特異的に反応を起こす方であれば、幼児から高齢者まで年齢を問わず治療できること
ショック症状を起こしにくいこと
通院回数が減らせること
などが挙げられます。
舌下免疫療法の効果とは
舌下免疫療法により、約2割の方が治癒されます。
また約6割の方が症状の軽減を認めます。
しかしながら残りの約2割前後の方には効果が認められません。
舌下免疫療法の治療期間は
舌下免疫療法の治療には3年間を必要とします。
しかし、早ければ最初のシーズンから効果を実感できる方もおられます。
舌下免疫療法の開始時期と治療方法
スギ花粉の飛散が始まると、舌下免疫療法を開始できません。 ただし花粉の飛散が終われば、この治療を開始することができます。
なお、舌下免疫療法は原則毎日行うこととなります。
治療を中断すると、初めからやり直しになりますので、注意が必要です。
舌下免疫療法は、指定認可を受けた医師のみが実施できます。当院院長はこの認可を受けております。
治療は保険適用となります。
花粉症注射薬「ゾレア」
※当院で行っている花粉症注射は「ゾレア」のみです。
「ゾレア」とは
ゾレア(オマリズマブ)は、花粉によって産生されたIgEと結合することでアレルギー反応を抑える皮下注射薬です。
スギ花粉飛散時期である2〜5月に投与します。
既存治療で効果不十分な重症または最重症の方に対しては、ゾレアによる治療が保険適用となります。
花粉症の重症度分類
ゾレア治療を受けるための条件
ゾレア治療を受けるには、以下の4つの条件すべてを満たしている必要があります。
- 重症または最重症の季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)で前スギ花粉シーズンでも重症な症状があった。
- スギ花粉のアレルギー検査(血液検査)の結果が陽性だった。
(スギ花粉抗原に対する血清特異的IgE抗体がクラス3以上) - 季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)の既存治療を1週間以上行い、効果不十分であった。
- 12歳以上で、血清中総IgE濃度が30〜1,500IU/mL、体重が20〜150kgの範囲にある。
※妊娠中、授乳中、妊娠の可能性のある方への投与は当院では行っておりません。
ゾレア治療のスケジュール
ゾレア治療を受けるための条件を満たすか確認するために、投与前に数回受診していただく必要があります。
1回目
- 花粉症の治療歴、重症度の確認
- 血液検査
- 既存治療(内服薬、点鼻薬、点眼薬など)開始
2回目
- 既存治療の効果確認
- 血液検査結果確認
- ゾレア投与量、投与間隔、自己負担額の決定
3回目
- ゾレア投与開始
4回目以降
- スギ花粉シーズン中(2~5月)、2週間または4週間ごとに投与
ゾレア治療の費用
ゾレアの投与量・投与間隔は、初回投与前の血清中総IgE濃度および体重に基づき決定されるため、薬剤費は患者様ごとに異なります。
3割負担: 3,578円~48,109円
2割負担: 2,385円~32,073円
1割負担: 1,193円~16,036円
その他、診察代等がかかります。
高額療養費制度、子ども医療費助成制度、医療費控除などが適用される場合があります。
ゾレア治療に関する詳細はこちらをご覧ください。



